ダンスビートを覚える
ボーカロイド楽曲や打ち込み系の楽曲などで頻繁に使われるビートの種類に「ダンスビート」というものがあります。
※「ダンスビート」は「ユーロビート」と呼ばれたりもします。
「ダンスビート」というビートパターンでは、四分の四拍子でハイハットを裏打ちしつつ、バスドラムを拍の頭で叩き続けます。
そうすると、「ドン・チ・ドン・チ」というようなビートになります。
ハイハットを裏拍で叩くことで、少し後ろに引っ張られるような感覚になり、
その引っ張られた感覚によって、逆に前に進もうとする感覚が生じます。
ですので、ダンスビートを叩くと、前のめりのようなビートに感じます。
EDMなどの楽曲でもダンスビートが使われる
EDMなどの楽曲でもダンスビートが頻繁に使われます。
EDMでは、楽器数が少なく、効果音が多く使用する楽曲が多いので、
ダンスビートを使うと、程よくノリが生まれて心地よいバランスになります。
ですので、EDM系の楽曲を作りたい時には、とりあえず、ダンスビートをメインにして、ところどころに8ビートや16ビート、または4ビートを取り入れるといった感じでドラムパートを作成していくと良いでしょう。
ロックとポップスは8ビートが基本
日本では、音楽ジャンルで一番人気があるのはポップス、
次にロックではないかと思います。
ポップスとロックというジャンルの楽曲では、
多くの場合、8ビートが使われます。
ポップスとロックのBPMは、
120~160くらいが多く、この範囲のBPMで8ビートを叩くと、程よい疾走感と、程よい緩やかさが得られます。
ですので、ポップスやロックの楽曲に何のビートを付ければ良いのか分からなければ、
とりあえず、8ビートを付ければいいと思います。
ファンクやフュージョンでは16ビート
洋楽などではファンクやフュージョンなどのジャンルも人気がありますよね。
ファンクやフュージョンでは16ビートを使う事が多いと思います。
もちろん、ファンクやフュージョンでも8ビートや4ビートを使う事も多いですが、
サビやイントロなどでは16ビートが使われる事も多いと思います。
ファンクは日本ではなかなか人気が無い感じがしますが、
世界的なアーティストであるブルーノ・マーズなんかもファンクの影響、
というより、ジェームズブラウンの影響を受けてますよね。
もし、16ビートを練習したいのであれば、ファンク系の楽曲を聴いてみると良いかもしれません。
8ビートと16ビートの差は何なのか?
8ビートと16ビートの差は、ハイハットを叩く回数ですが、
8ビートと16ビートのハイハットを叩く回数を変化させていくと、
どちらがどちらのビートか判断するのが難しくなります。
例えば、8ビートにおける二拍目を16分音符で四回叩いた場合、
まだ、8ビートに聴こえますが、
二拍目と三拍目を16分音符で8回叩いた場合、
ビートの途中が16ビートのような雰囲気になってしまいます。
それは16ビートにおいても同じで、
二拍目と三拍目を8分音符で四回叩くようにすると、
途中でビートが8ビートのような雰囲気になります。
このように、2つのビートが混在した状態のビートは、楽曲の中で結構使用される事が多いです。
ですので、ドラムを始めたばかりの初心者の方が、好きなアーティストのバンドスコアで見ながらドラムの練習をしていると、
「あれ、これって8ビート?それとも16ビート」といった疑問が湧いてくることがあると思います。
スネアとバスドラムで判断する
ハイハットの回数でビートパターンを判断できない場合には、
一般的に、スネアとバスドラムのリズムで何のビートなのかが判断されます。
16ビートの場合、スネアとバスドラムも16分音符で細かく刻んで叩くようにアレンジしたりするので、もし、スネアとバスドラムが16分音符で細かく叩かれる箇所がある場合には、16ビートだと判断します。
ただ、必ずしもビートのパターンを明確に分ける必要はありません。
そもそも、ビートに名称を付けているのは、
バンドメンバー間でどういったビートのアレンジにしたいかを意思疎通するためにあるくらいのもので、
明確に分けること自体に意味がないからです。
ですので、あまり、細かくビートパターンを判別することに意識を割かずに、
「こんなパターンもあるんだな」くらいの感じで覚えていくと良いと思います。
シャッフルビートは初心者には難しい
ドラムのビートパターンの1つに「シャッフルビート」というビートパターンがあります。
シャッフルビートは、8ビートや16ビートとは少しハイハットの叩き方が異なります。
シャッフルビートというのは、シャッフルというリズムでハイハットを叩くビートパターンです。
シャッフルというのは、三連符の真ん中の音符を抜いた状態のリズムの事です。
三連符の真ん中の音符を抜くと、チッチ・チッチ、というリズムになります。
また、シャッフルビートにおいては、スネアやバスドラムも三連符のリズムで叩きます。
シャッフルビートの基本的な形
シャッフルビートの基本的な叩き方は、
ハイハットを「チッチ・チッチ」と叩き、
バスドラムを1拍目と3拍目の表で叩き、
スネアを2拍目と4拍目の表で叩きます。
シャッフルビートはジャズやブルースで使われるビートです。
しかしながら、ハイハットのストロークや強弱の付け方的に、
初心者の人にとってはかなり難しいビートだと思います。
ですので、基本的に、8ビートや16ビート、4ビートといった割と簡単なビートパターンを叩けるようになってからチャレンジしてみるのが良いでしょう。
ドラムのビートはハイハットの数が重要
ドラムのビートというのは、ハイハットの数によって名前が分けられています。
例えば、4ビートの場合、一小節間にハイハットを4回たたき、
8ビートの場合には一小節間にハイハットを8回叩き、
16ビートの場合には一小節間にハイハットを16回叩きます。
つまり、ドラムのビートの名称は、一小節間にハイハットを何回叩くのかによって分けられているという事です。
ただ、ドラムの各ビートは、基本パターンから変化させて別のパターンへと作り変えていくので、必ずしもハイハットの数でだけ名称を呼ぶわけではありません。
8ビートの基本形
8ビートは、四分の四拍子において、ハイハットを八分音符で8回、つまり、四拍分叩くわけですが、
ハイハットの数を減らしたり増やしたりするパターンの叩き方もあります。
そうしたハイハットの数を変化させる8ビートの叩き方のパターンも、
8ビートの基本形から変化させていくだけなので、
まずは、基本形を覚える事が始めるのが良いでしょう。
8ビートの基本形では、ハイハットを8分音符で八回、バスドラムを1拍目と3拍目の表で叩き、スネアを2拍目と4拍目の表で叩きます。
この基本の8ビートパターンから、ハイハットの二拍目を無くしたり、バスドラムの数を増やしたりする事で、8ビートの様々なパターンが作られます。
16ビートと4ビートも考え方は同じ
16ビートと4ビートにおいても考え方は同じで、
基本パターンとしての16ビートと4ビートのハイハットを減らしたり、バスドラムを増やしたりする事で色々なビートパターンへと変化させます。
ですので、まずは、これらのビートの基本形から覚えて、
そこからハイハット、スネア、バスドラムの数やリズムを変化させて、色々なビートパターンを作ってみましょう。